世界最古の哲学者から学ぶ、思考力を鍛える基本

さてさて、今日は哲学の話になり、取り上げる人物は【タレス】になります。

こいつ↓

目次

哲学はタレスから始まった 

誰やねん!!!

そこはもっと知名度の高い人やろ!

レタスかと思ったわ!

という声も聞こえてきそうですが、実はタレスさん【世界初の哲学者】と呼ばれる人物のため、取り上げずにはおられません。

このタレスさん、とても優秀な男でございまして、優れた軍師優れた科学者優れた実業家

でもありました。

実際に紀元前600年の時代に、日蝕の仕組みを理解し日蝕を予言したり、オリーブ搾り機のレンタル業で、莫大なお金を稼いだりしてました笑

で、こんな万能人哲学者のタレスが、主張した意見は《万物の根源は水である》というものです。

「この世の全ては水でできてるんじゃね?」という仮説を立てたんですね。

もちろん当てずっぽうではないですよ笑 

彼は自然や動物や植物を熱心に観察していたら【生きているものは熱を持っていて湿り気があるが、枯れた植物や死んだ動物は乾いて干からびる】という事に気付いたんです。 

そして、湿り気の元になっているのは水です。

つまり《全ての生あるものの元には水がある》そう、万物の根源は水である(ドヤッ)ってなったワケです笑

タレスさんは、ガチで「水」が全てを作っていると思っていて、例えば自然や生き物だけでなく「大地は水の上にある」と思っていた人です。

大地は水の上にプカプカ浮いてるから、その上に生命が生まれる。って感じですね(あながち間違いではないけど)

現代人からすれば、タレスさんの意見は「おいおい極端だよ」となりますが、当時では画期的だったんですね。

私が「タレス」を通して伝えたいこと 

私は別にタレスさんの意見「万物の根元は水である」を紹介したかったワケではなく、というかむしろ、それはどうでもいいぐらいのレベルで(おい)

彼が本当に重要で、偉大な理由は【初めて神様を脇に置いて考えた最初の人だから】です。

ここがタレスさんの凄いところです。


タレスさんの様な古代ギリシア人だけでなく、インド人も日本人もエジプト人も西洋人も、私達はずーーーっと【分からない事は神様のせい】にしてきたんです。

台風や飢餓や地震や冷害など、人知を超える恐ろしいものは「神」として崇め、納得してきたのが私たち人間です。

まして「この世界は何からできているのか?」何て、考える必要もない命題なんです。

だってそれは、それぞれの地域の《神話》によって説明されてますからね。

そんな神様フィーバーな中において、タレスさんが「万物の根元は水である」という発言は、破天荒の極みなのであります。

そこに神様は登場せず「水」だけですから。

そこにタレスさんの偉大さがあります。

ただ、タレスさんは無神論者でも、ギリシア神話否定派でもなかったそうです。

要するに【神話も神様もあるけど、とりあえず神様抜きで世界のことを考えみようぜ】と提唱した人なんですね。

そして、それが世界最初の哲学となったワケです。

タレスの発想の源泉は何か?

じゃあ、なぜタレスさんは、神様抜きで世界を考えるという発想を持てたのか?

ここです。

ここ!!

ここが大切です。

現代人の私達が、いわゆる「面白いアイディア」を生み出すヒントにもなります。

実はタレスさんが、この突き抜けた発想を持てるようになった最大の要因は”地理的要因”です。

砕けた言い方をすれば【住んでた場所】です。

これのおかげで、タレスさんは神様を脇に置いて考えることができたんです。

よく自己啓発本で「環境が人間を変える」みたいな事を言いますが、彼はその文言がドンピシャで当てはまる人です。

では、彼がどこに住んでいたかというと「ミレトス」です。

どこやねん!!

って人が殆どだと思うので、地図を用意しました。

画像を見てもらえば分かる通り、旅好きな人や絶景好きな人にはたまらない、イオニア地方のエーゲ海沿いの港町です。

エーゲ海を挟んだ向こう側は、ギリシアになります。

ミトレスは今のトルコに当たって、実は私もその近くに旅をしたことがあるのですが、なかなか”カオスな”街でした。とても面白いので、ぜひ行ってみて下さいね。

と、話が逸れましたが、くしくもこのカオスさが、タレスさんを目覚めさせるキッカケになったと思われます。

というのも、地図を見てもらったら分かる通り、ミトレスはエーゲ海の港町で、四方にギリシアやエジプトやイタリアなどの国々があり、地中海に面する様々な国や地域と交易(貿易)をしていました。

それはつまり《色んな文化が入ってくる土地だ》とも言えます。

じゃあ、色んな文化が入って来るとどうなるのか?ってことですが

分かりますか?

そうです。

【自分たちの文化は絶対的ではない】という事に気付けます。

ちなみにタレスさん出身のミトレスは、ギリシアの植民地であったため「ギリシア神話」が信じられていました。

ところがどっこい、貿易にやって来たエジプト人に、タレスさんが「神話の中のポセイドンがさ~」と話を振ってみると「は?何それ?ウチの神様はオシリスとラーだけど」と切り返され

「えー!!!!!」ってなる訳ですね笑

これはかなりの衝撃だったと思います。メンタルブロックが大きく壊れた瞬間ですね。

どこの文化圏でもギリシア神話が絶対的で、この世界はギリシア神話の神々が作っていると思っていたら、そうではなかったんですから。

こうなると、不謹慎ながらギリシア神話の神々に対しての信頼が、少し揺らぎます。

そうなると

おいおいおいおいマジか…..

神様って沢山いるのかよ……

エジプトでは全く違うよ……

イタリアでは…..

となっていき【神は絶対的なものではない】と思えるようになります。

そして、ここで終わらなかったのがタレスさんの偉大なところで「神様が絶対的でないのなら、どこの国や地域でも通用する真理は何かないのだろうか?」と、思考を飛躍させたんですね。

そして、そのタレスさんなりの思考の着地点が《万物の根源は水である》だったわけですね。

現代人の私たちにも比較する力は必須

タレスのこの話は、私達現代人への大きなヒントになります。

今も昔も

 【私達は色々比較をしなければ、何かを深く理解する事ができない】という事です。

私達は色々比較する事で

  • 自分が美人かブスか
  • 自分の何が強みか弱みか
  • 自分が幸せか不幸せか

判断しています。

そして、比較から感情も生まれます

この世の全員の顔が福山雅治で、ボディーは全員叶姉妹なら(新人類笑)、誰も自分の容姿に興味を持たないし、そこに感情も抱けません。

逆に言えば、私達は比較対象が色々なければ、分析をして深くり理解をする事もできず、感情も抱けないという絶望的な状況になります。

例えば、江戸時代の日本人は世界屈指の幸福度の高さを誇っていたそうですが、それは幕府の鎖国という政策により、比較対象を持てなかったからだと思いますし、

最近では世界一幸福の国「ブータン」の幸福度も、世界に知名度が知れ観光客が来て国もかなり豊かになり、一般人もテレビやインターネットなどを所有できるようになってから、幸福度が著しく下がっているとの事です。

その理由は簡単で【比較できるから】です。

テクノロジーを使って情報収集をできるようになったため、自国の生活と他国の生活を比較できるようになり「不満足」を抱くようになったんですね。

言うなれば、江戸時代の日本人もブータン人も「井の中の蛙大海を知らず」です。

まぁそれだけ、比較というのは私達の思考に多大な影響を与えているということです。

タレスさんが神様を脇に置いて思考を深める事ができたのも、きっかけは【比較】です。

そして「比較の技術」は、生き方にも多大な影響を与えます。

比較が下手くそな人、それは「自分の強み」や「自分が活躍できる場」を見逃す可能性が高く、そしてムダな努力を続ける可能性が高いからです。

比較上手、勉強上手になるために

ということで、比較の重要性はタレスさんを通じて伝わったかな?と思います。

もちろん「比較の仕方」「比較力の鍛え方」みたいなのもありますが、それは文字で説明し切れるものではないので、またそのうちお伝えしますね。

ただ、今から速攻でできる1つのものがあります。

それが《膨大なデータ量を入れる》です。

だって、知らない事を比較することはできないし、理解することはできません。「知識はどこで活きるのか?」と言えば、比較の時に最大の力を発揮してくれます。

知らなきゃ比べられないんですから笑

なので、まずは自分が興味のある分野や好きなジャンルを、肩っぱなしから学べばいいと思います。


別に学問的なものでなくて、全然いいです。

【学ぶ=役に立つ事を学ぶ】みたいな発想は捨てて下さいね。

コーヒーでも漫画でもお花でも占いでも、自分が興味のあるものをどんどん学び、どんどんデータ量を入れて下さい。

それがいつか繋がる時(つなげ方もあるんですけどね)が来ますからね。

役に立つものではなく、好きなものをどんどん学びましょう。

ぜひ実践してみて下さいね。


ではでは( ´ ▽ ` )ノ

今日も、貴重なエネルギーを使って読んで頂きありがとうございました。

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